これは 中央公論社刊 荒巻義雄著 佐藤道明画 要塞シリーズ を元に製作しています。
これはTAC代表が中央公論社と作者からファン活動の一環として販売を許諾されたものです。
販売はイベントと通販のみです。

CODE1995 槍空


 前進翼で、可変翼。
 現用機には見ることの出来ない流麗で攻撃的なフォルム。
 輝く無塗装の機体。
 ウエポンベイだけではなく外部ハードポイントにミサイルを満載して
 レーダー反射を気にせずに迎撃に発進するのは
敵を威嚇し、出来る事なら戦わないで済ませたいという思いがあるからだ。。
 それはもう架空戦記以外では見ることの出来なくなった迎撃戦闘機の姿だ。
 現実では無いからこそ作り出された美しい高性能な機体。
 それを操る人々は世界の終わりに高みへ向かって飛んでいった。
 彼らが真に手に入れたかったのはただの兵器ではなく
果てし無い空を飛ぶための翼だったのだ。

 要塞シリーズにこの機体が登場したのはCODE1995。
読者参加企画が始まった時だ。
 諸事情によりフライングで前CODEの「1991」で
亜宇宙空母牙竜艦長として参戦を果たしたときも嬉しかったが、
この1巻を手にしたこの時ほど要塞ファンをやっていてよかったと思った時は無かった。
 前CODE1991末から急速に進化した技術は最高の機体を与えてくれた。
 俺も乗りたかった!
 もともと架空航空機好きでコラーニ好きの私にはこの機体はたまらないラインを持っている。
 特に、大型のインテーク直前でラムジェットへ機体表面の境界層流を引き込む絶妙なデザインは
とても女性的でありながら力強さと攻撃性をあわせ持っている。

 1/100で4回原型製作。5号原型は途中で止まったまま。
 インテークからノズルへ流れる捻りのついたラインはとても難しく、
これが今のモデラーとしての私の技術を押し上げたと言っても過言ではない。

 1/144に移行して2つ目の要塞メカ。
 決定版となるはずだった1/100の5号原型を基本に製作。
 完成モデルは最初1/100を元に無塗装版と迷彩版を製作。
 その迷彩版は実はもともとは迷彩ではなかったのだ。
 阿蘇要塞1巻の表紙は無塗装の機体に青空が映りこんでいるのだが
 当時の私は銀塗装が苦手で、でも表紙の雰囲気は再現したいってんで
 色々考えた末に1/100の完成品に迷彩塗装をしたのだ。
 後に荒巻先生主催の紺碧会会合で佐藤先生にお会いした時にこの話をしたら
それはそれでOKという事になりました。

 でも、ちょっと納得がいかなくってまた原型を改修し、
さらにアルクラッドUという輸入物の塗料のホワイトアルミという塗料を購入して
銀の表現にもチャレンジ。
でも、デジカメじゃ銀の発色ってあんまし再現されなくって残念。