F−4EJ改 ファントムII
RF−4E製作前に制作上のポイントをチェックするために
LSのキットを大改造。
主な改造個所は機首、コクピット、前脚タイヤ、主翼上面モールド、
機体下面の本体と主翼の段差、主翼端、尾翼上端、主タイヤ、エンジンノズル。
逆に言えば、そのまんまのパーツは水平尾翼だけ。
機体下のドロップタンクは新造。(その後RF−4Eへ流用)
パネルラインはキットの倍くらい入れなおしている。
キャノピーは本体にエポパテを押し付けて型を新造。
パイロットはTAC製144パイロットセットの物を使用。
主翼上面はパネルラインをいっぺん全部埋める。
タイヤ収納部のふくらみを本体方向へ1.5ミリ削りこんでからパネルラインを入れなおし。
前タイヤと主タイヤ、増槽、エンジンノズルはRF−4E用に製作した物を流用。
タイヤやエンジンノズルなんかの丸いものを作るのは、
工具があると割と簡単で、
レジンの塊をリュ-ターにくくりつけてぐるぐる回しながら削る
「ドリルレース」という手法で作る。
今は模型屋から安いリューターが出ているので
1本持っているとイロイロ便利。
ただ、欠点は削りカスが部屋中に飛び散る事。
ご家族に怒られること必至。
前脚カバーと背中のアンテナはアルミ缶から切り出し。
他はプラ板プラ棒工作。
デカールデータはRF−4Eから流用。アルプスのプリンタで出力。
旧LSのデカールは使用できないんだな。
それはそうと、144メーカーのファントムIIE型の多くは
LSのキットを下敷きにしている。(断言!)
レベルもアカデミーもみんなそうである。(幾つかチェックしてないキットもあるが、まあ)
2006年になってようやく新金型のファントムが2種発売となった。(まあ食玩ではあるが。)
この最新金型以前の物には
機体下面の胴体部と主翼にあるはずのない段差が存在する。
ファントムの主翼は左右1体で製作されていて、胴体がその上に乗る形である。
だから本来は裏っかわから見ても段差はないのだが、どうしたことか段差がある。
まったく別金型の旧オオタキのF−4Bにも存在するのは不思議である。
この段差は他にもタミヤ1/100キットにも存在するが同様に理由は不明である。
先日押入れから発掘されたリンドバーグ1/94のF-4Dは胴体左右分割で
主翼が左右からのはめ込みの為に当然段差が存在する。
話はさらにそれるが、このリンドバーグのD型、なんとも言えない出来で、
一応ファントムにしか見えないんだけれど、どことなくファントムに似ていない。
どこかの国がファントムに似せて作ったパチもんといった感じだ。
中国軍が拾ったB-29を元に採寸してコピーを作ったら
一回りでかいのが出来たような感じだろうか。
それに1/94ってのも謎。なんで1/96じゃないんだろう。
センチスケールでもインチスケールでもない。
単に箱サイズなんだろうか?
それはさておき、旧LSのこのキット、製作過程のどんな都合で
機体下面のこのラインを実機のラインどうりに収めきれなかったのか。
たとえば1考察として、ハセガワ旧1/72キットを参考にしたと仮定してみよう。
ハセガワのファントムとしては2つ目にあたるこのキット。
(1つ目はウルトラマンのプロップに使われたとかいうヤツ。)
けっこうアバウトなキットで、今みたいなかっちりした感じがほとんど無い。
当時最新鋭の機体であるから少ない資料の一つとして参考にしたとすると、
下面のミサイル装着部のモールドが拡大解釈されて段差となったのではないか。
どうしてこんなことになったのかを考えるのも、また楽しい。
そんな事を考えていたら某144掲示板常連の関係者様HPにてその理由が公開された。。
謎は氷解した。
ここからはその方のHPには直接リンクは張っていないので色々探してみていただきたい。
でも、そしたらなんでアレには段差があるのかが今度は謎。
今回の完成品のデカールは「三沢第8飛行隊」である。
理由は実家の青森の部隊だから。
一生懸命改造した旧LS→旧アリイ→現マイクロエースのキットだが
F−ToysとJwingの新原型のF−4EJ改の食玩がリリース。
どちらも主翼下面の段差や主翼上面のパネルラインなどが改善され、
F−toysにいたっては金型担当のプラッツからキット版も発売が予定されており、
ある意味役割を終えた感もある。
それでも新金型の追加パーツ付きのキットがリリースされるなど
まだまだ現役なところはファントムらしい気がする。